明治時代における平均寿命は今の半分だったってホント?

c The New York Public Library

昔から明治生まれの人は平均寿命が長いと言われていますが、実際に平均寿命はどのくらいだったのか気になるところではないでしょうか。

そこで、明治時代の人の平均寿命はどのくらいだったのかについて考えてみましょう。

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現代人の半分?明治時代の平均寿命

現代人の場合、もちろん人や地域、男女差などによって個人差はありますが80歳前後が平均寿命とされています。

明治時代においての平均寿命は諸説ありますが39~44歳前後とされており、それを考えると今の半分だったということになります。

ちなみに、江戸時代は32~44歳、大正時代は43歳前後、昭和に入って戦後にようやく「人生50年」となり平均寿命が延びたとされています。

近代化や西洋化が進み、文化や風習、医療や教育など様々なことが取り入れた近代化の明治時代でも、平均寿命についてはそこまで長くなかったとは意外とも言えます。

明治時代の平均寿命はなぜ短い?理由その1:食糧事情

では、なぜ明治時代の人の平均寿命はそこまで短いのでしょうか。

明治生まれの女性は非常に長生きしているという話を耳にすることもありますが、そこまで平均寿命が短いのはなぜなのか気になるところです。

いくつか理由が考えられますが、1つは栄養状態があまり安定していなかったことが挙げられます。

明治時代以降の昭和の戦後において食料事情があまり安定していなかった時期はやはり寿命が短いことから、明治時代においてもある一定の身分の人は十分に栄養バランスのとれた食事が出来ていたものの、庶民の経済格差によっては十分に食料事情が安定していなかったことが考えられます。

アンパンや牛鍋、バターやミルクを使ったお菓子などが広がる華やかな文明開化の一方で、十分に食事をとることが出来なかった人々もいたのかもしれません。

明治時代の平均寿命はなぜ短い?理由その2:乳幼児の死亡率が高かった

次に考えられるのが、乳幼児の死亡率が高かったという理由です。

明治・大正時代は今ほど医療が発達しておらず、現代であれば助けられる命も明治時代当初においては手が付けられない状態で死を待つことしかできなかったのではないでしょうか。

たとえば、江戸時代においては5歳まで死ぬことなく健康に育つ子供が珍しく、生まれた子供の半分以上が5歳までに死亡していたという説もあります。

コレラや天然痘、麻疹など今では予防接種や緊急措置などで改善する病気で死亡した子供も多かったとされています。

そして、医療の未発達は出産する際にも関係してきます。

今のように、病院で出産するのが当たり前ではなく、お産婆さんの介助によって自宅で産むのが一般的でもあった明治時代には出産時における赤ちゃんの死亡はもちろん、母親の死亡確率も日常的だったことが平均寿命が短い理由の一つと言えるでしょう。

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