明治時代の1万円はどれくらいに相当するの?

明治時代k (38)© The New York Public Library, 2016

現代では1万円あれば何か美味しいものを食べようと考える人は多くても、家を買ったり車を買ったりしようとは考えないことでしょう。

しかし、明治時代であれば1万円で家が買えたとも言われているのですが、その真相はどんなものなのでしょうか。

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明治時代は1万円で高級車が買えた?

欧米からたくさんの文化が入ってきた明治時代は、生まれて初めて見るような様々なものが販売されて高値で売られていった時代です。

実際に1万円の価値がどれくらいかというのは、その当時の物価の変動もあるために何とも言えませんが、明治40年頃の1万円の価値は平成10年の1088万円に相当するとされています。

現在の物価はさらに上がっているためにそこまでの価値はないと言えますが、明治30年前半の頃は高級外車なら5000円程度で購入できたとされていますので、どれくらい価値が高かったのかがわかることでしょう。

明治時代は1500円程度で家が買えた?

明治時代は物価の変動も大きく10年で何倍も価値が上がることもあったために1万円でいくらぐらいだったかというのは難しいところだと言えます。

明治初期のころは、1万円が1億円相当だったこともあったようですがずっとその状態の物価が続くわけではありません。

また、明治20年代頃は人気のあった和洋館並列型住宅にかかる費用が1550円ほどで約30坪だったため1万円の価値は非常に高かったことが伺うことができます。

とはいえ、実際に当時の人々が住んでいたのはほとんど借家であり、土地を購入して家を建てることができたのは上流階級の人々の特権とされていたこともあり、マイホームのためにお金を使うという考え方はこの時代にはあまりなかったと言えるでしょう。

1円が1万円に?「100年定期預金」の悲しいからくり

明治33年頃に1円が1万円の価値になると言う「100年定期預金」の証書が長野県の茅野市役所で70年間ほど保管されていました。

「1円」の価格で発行された「100年定期預金」は、満期を迎える100年後には1万円になると言うもので100年で元金が1万倍、年利に換算すると9.75%という高利率の商品だったとされています。

明治33年の100年後は2000年頃であり、明治30年代ごろの1円の価値は3800~5000円とされていたので、100年後には3800~5000万円相当になるわけです。

少々の持ち主だった人は、子どものためにその預金を十数枚用意しており、100年後にその息子が取りに行ったところ、結局1万円にしかならなかったとされています。

なぜ、1円が1万倍の価値になるはずがならなかったのかという理由には、預金後の100年間で物価が3000倍にまで上昇してしまったのが理由となります。

100年後に1万倍の価値になると思って老後や子供の遺産として夢を見た100年定期預金も、結局は価値は評価されずに額面の数字だけの価値となってしまったというわけです。

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