明治時代の文化はどのように変わっていったのか?

c The New York Public Library

明治時代は西洋の文化が数多く普及されたことによって日本の文化に様々な変化をもたらしました。

では、実際にどのような文化が変化していったのでしょうか。

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庶民の生活文化の変化「衣・食・住?」

明治時代に入って大きく変化したのは一般庶民の生活文化でした。

まず、今では一般的な洋服が入ってくることで着物から洋服へと変化しますが、アレンジ上手な日本人は着物と洋服を合わせて和洋折衷の装いを楽しむようになります。

そして、今までは食べなれていなかった牛肉が入ってきたことで牛鍋を食べるようになったり、あんこに西洋のパンを合わせてアンパンが生まれたのも明治時代の文明開化の影響が大きいとされています。

その他には、一般庶民の生活スタイルも変化していくようになります。

たとえば、今では普通に使っているちゃぶ台も、明治時代に入って変わっていった生活文化の一つです。

明治時代以前の江戸時代は一人一人の膳が決まっておりそれぞれの膳で食事をするスタイルが主流でしたが、西洋のダイニングテーブルが入ってきたことにより日本の座法に合わせてアレンジをしたのがちゃぶ台だったというわけです。

ただ、住居に関してだけは日本家屋のままで、なかなか西洋建築を受け入れている庶民は少なかったようです。

もちろん、西洋建築にするとなるとお金がかかることも大きな理由でしたが、それだけでなく日本家屋と西洋建築はそもそも造りが違っていたために簡単にリフォームすることが出来なかったから、というのが大きな理由なようです。

文学作品の変化

明治時代の文化の変化として外せないのは数多くの文学作品が生まれたことです。

明治時代以前までは、宗教色の強い文学が主流とされていたのが、明治時代に入り渡米や渡欧して様々な異国の文化に触れた文豪たちは、新たなエッセンスを組み入れてたくさんの文学作品を世に残しています。

夏目漱石の「吾輩は猫である」や森鴎外の「舞姫」、のちに後に数多くの文学作品にも影響を与えることになる二葉亭四迷の「浮雲」は、言文一致体で書かれた明治時代のすぐれた文学作品の一つでもあります。

宗教にとらわれず自由な発想で描かれた文学作品が生まれた理由としては、明治時代の文明開化によって人の心も同じく自由であることに気づいた影響が非常に大きかったのではないでしょうか。

大きく変化した「読書の文化」

明治時代には様々なことが大きく変化した時代でもありましたが、その中でも読書の文化は明治時代に大きく変化したと言われています。

明治時代以前の江戸時代、読書は既に拡大しており、特に出版業と読者を結び付けたのは貸本屋の存在が大きかったようです。

しかし、明治時代に入り新聞や雑誌などが普及すると貸本屋自体も衰退していくようになります。

また、明治時代以前の読書スタイルとして一般的だったのは、家族やグループなどで音読してみんなで読むというスタイルであり文書を声に出して読むスタイルは明治前期に入ってもしばらく続いていたとされています。

それが、文明開化の影響により様々な国の文化が入ってくるようになったことで今まで木版で印刷していたのが活版印刷に変わるようになると印刷量が大幅に増えたことにより読者の方も音読していたスタイルから、一人で黙読するスタイルへと変化していくようになるのです。

小説や雑誌などは、現在はほとんどの場合黙読で読むものですが、明治前期までは音読で読まれていたと思うと不思議な感覚ですね。

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